- 「今の仕事が嫌だから」という理由だけで、転職先を探さない
- ただの「逃げ」の転職では絶対に後悔する
- 世の中に楽な仕事はありません。一番大切なのは、どれだけ大変でも、自分がやりがいをもってその仕事に向き合えるかどうか。
- そんな仕事を探すことが転職の目的です。
そんな風に話してくださった、たまのさんはまだ20代後半。
しっかりした考え方、信念に感銘を受けました!
王道をとらえた、たまのさんの転職ストーリー…
早速詳しく見て参りましょう!
contents
損保営業職から専門商社(建材)・営業事務への転職履歴
たまのさん(女性・20代後半)
前職:損害保険会社勤務・営業職(山形県米沢市)
転職後:専門商社(建材)・営業事務(山形県山形市)
転職活動期間:5ヶ月
応募した会社:5社
面接した会社:2社
利用した転職エージェント「DODA」の評価等
名称:DODA
評価:5点
評価の理由
転職エージェントでは、求人情報を公開せず、エージェント側が求職者のキャリアやスキルを見て直接求人情報を提供するシークレット求人があります。
この非公開求人数が、DODAは他のエージェントと比較しても多いと感じました。
ただでさえ求人情報の少ない地方に転職先を探していた私にとってはとても助かりました。
また、紹介先の企業も大手企業の子会社や関連会社など、隠れた優良企業が多く、エージェント側の営業努力の成果が表れているようでした。
損保営業職から営業事務への転職の背景・動機
営業職が自分には合わないことが分かったから
筆者は当時、国内損害保険会社に正社員として入社し、新卒で営業職として働いていましたが、入社4年目を迎えて改めて「自分に営業は合わない」と実感していました。
数字に対するプレッシャーの大きさにモチベーションが付いていかなかったのです。
同じ会社で営業職以外の職種を希望することも選択肢としては考えられるでしょうが、当時勤めていた会社では、それまで事務職だった従業員も営業職にするなど、営業職を増やそうという経営指針を持っていたため、営業職以外を希望することは極めて厳しかったです。
20代のうちに転職したかった
キャリア転換を図るなら若いうちに、と思ったのと、30代になってしまうと役付での転職が主流になると聞き、新しい職種にチャレンジするためには今しかないと考えました。
専門商社(建材)・営業事務の志望理由
営業職以外に転職したかったからです。
営業職以外で女性が就職しやすいのはやはり事務職だと思い、事務職を志望しました。
筆者は当時営業職に従事しており、数字のプレッシャーにモチベーションが付いていかず、自分に営業職は向いていないとつくづく実感しているところでした。
そのため、転職するとしたら、絶対に営業職では嫌だと思っていたのです。
しかしながら、専門的な知識を持っているわけでもありませんでしたので、専門職を志望することはできませんでした。
そして、他に女性が就きやすい職種は何だろうと考えた時に、やはり事務職が一番いいだろうと判断したのです。
業種は正直、事務職であれば何でもいいと思っていました。
筆者が希望していた勤務地は、女性事務職の正社員の求人数がただでさえ少ない地域だったため、業種を選べるほどの余裕がなかったというのが本当のところです。
実際の面接や履歴書でアピールしたこと
転職理由
「地元で働きたい」ということと「事務職に就きたい」という2点を主軸に、転職理由を伝えました。
それまで筆者は、住宅手当をもらえない状況で地元以外の場所に勤務していました。
そのため実家から通える地域に転職することを考えていたのですが、あくまで「地元に貢献したい」という観点から転職理由を説明しました。
事務職に関しては、現職で自分なりに工夫をしたことによって業務改善に繋がった事例を持ち出し、営業活動を効率化することにやりがいを感じたことと、現職では営業職以外の職種には就けない状況であることを説明しました。
志望動機
受かった企業が建設業だったため、経済活動の主軸となる建築業界を支えることで地元に貢献したいということと、その企業の親会社が大手商社系列だったため、そのネットワークの広さに惹かれたと履歴書に記載しました。
しかし、実際の面接では、志望動機に関しては一言も質問されませんでした。
自分なりの工夫をすることによって、業務効率化のきっかけを作った経験をアピールしました。
筆者の当時の職種は営業職でしたが、常に周りの同僚や先輩、上司が働きやすくなるにはどうすればいいかを考えながら仕事をしてしました。
そんな中で、職場の電話応答フローに関してとある提案をしようと考え、自分自身のエクセルスキルを活かして、それに活用できるエクセルツールを作成したことがあります。
そのツールが職場の仲間たちから非常に高く評価してもらえたため、先輩が本社システム部にそのツールの情報を提供したところ、全国の支社で応用できる画期的なツールとして採用してもらえたのです。
この経験から、自分自身のスキルを活かし、職場の業務効率化に貢献することに、大きなやりがいを感じるようになりました。
この経験を説明することで、常に問題意識を持ち、業務効率化に向けて自分のスキルを活かせることをアピールしました。
専門商社(建材)・営業事務に転職後の業務内容・忙しさ
主な業務は、メーカー側への商品の発注、顧客への商品代金の請求、納品された商品の計上などです。
組織は、支社に部署が4つあり、筆者がいる部署は営業職が3名、筆者のような事務職が6名(うち3名は派遣社員)という構成です。
営業職は全員男性で、事務職は全員女性です。
他の部署も大体同じ構成です。
商品・サービスは、建設に使用する建築資材の受発注が主な業務です。
仕事のペース、残業は月に30〜40時間です。
17時定時で残業を毎日18時半くらいまでするようなイメージです。
休日は自分で業務の配分を調整さえできれば取りやすいですが、これがなかなか難しく、結局は取引先の都合に合わせることになります。
長期(3日以上)の休暇はなかなか取れません。
専門商社(建材)・営業事務に転職するメリット・デメリット
【メリット】
高度な事務スキルが身に付く点です。
膨大な量の業務を〆切までに間に合わせなければならないため、嫌でも業務効率化のスキルが身に付きます。
目の前に仕事が山のように積み上がっても、慌てることなく正確かつ確実に、期日までに片づけることができるようになります。
この能力は、事務職であればどの業界でも活かせると思います。
【デメリット】
とにかく目が回るほど忙しいので、精神的・体力的にもかなりの負担になります。
やってもやっても仕事が減らないという状況が平常運転なので、その状況でも取り乱さず、一つ一つ確実にやっつけていかなければなりません。
得意な人は問題ないでしょうが、それまで事務職の経験がなかったり、マルチタスクが苦手な方だったりすると、相当苦労することになります。
専門商社(建材)・営業事務に向いている人・向かない人
【向いている人】
コツコツ仕事を進めることが好きで、限られた時間の中でも慌てずに対処できる人だと思います。
とにかく事務の量が膨大で、砂漠の砂を数えるような地道で大変な業務が大半なので、それにめげずにコツコツ作業できる人が重宝されます。
また、業務一つ一つにすべからくタイトな〆切が設定されていますので、時間制限がある中でも冷静に着実に対処できるメンタルの強い方も向いています。
【向かない人】
マルチタスクが苦手で、追いつめられるとパニックになりやすい人は、この職種に就くべきではありません。
複雑な業務を同時並行で片付けなければならず、ひとつ躓くとあっという間に業務が滞留しますので、そういうプレッシャーに弱い方は到底こなせないと思います。
専門商社(建材)・営業事務への転職の進め方、適職の見つけ方
転職サイトだけでなく、エージェントサービスを利用しましょう。
(無料です。)
大抵初回は電話での面談を依頼されます。
そこで直接、自分自身のこれまでのキャリアや、志望する企業の条件などを伝えてみてください。
エージェントの方々は、採用活動をしている企業側からお金を受け取っているため、その企業にどれだけ優秀な人材を紹介できるかを常に問われています。
求人者にとっては、ためになる支援を本気でしてもらえますので、必ず一度は活用してみてください。
筆記試験の対策方法もしっかりと
履歴書や職務経歴書の作成、面接対策にばかり気を取られ、筆記試験対策をおろそかにしてしまうことのないように気を付けてください。
筆記試験に落ちれば、そもそも面接までたどり着くことすらできません。
また、筆記試験は多様な種類があり、対策方法を間違えると本番全く歯が立たないという悲劇も起こりがちです。
必ず事前に、応募しようとしている企業がどんな形態の筆記試験を採用しているかを調べ、間違いのない対策をするようにしてください。
その際、情報収集には先述のエージェントサービスを活用すると確実です。
それでも不安な場合は、就職活動系のネット掲示板を参考にするのも手です。
かなり正確な情報が載っています。
面接の対策方法
よく聞かれる質問を整理し、自分で面接問答集を作ってみてください。
コツは「キーワードで覚えること」です。
丸暗記だとどうしても「あぁ、頑張って覚えてきたんだな」という印象を相手に与えがちで、何となく薄っぺらく聞こえてしまいます。
キーワードで覚えるようにすれば、回答の軸をブラさないまま、その場にいる自分の言葉で回答することができるようになります。
転職活動が辛くなった時のモチベーション・メンタル維持方法
辛いことは溜め込まず、誰かに相談できるようにしてください。
就職活動全般は、どうしても「縁」が重要ですので、どれだけ頑張って対策をしても、落ちる時は落ちてしまいます。
そして、そうでないことは頭で分かっていても、どうしても「自分は社会に必要のない存在なんだ」という暗い気持ちになりがちです。
応募する企業の数が増えるほど、その精神的負担は大きくなります。
そんな時は、いくら自分で自分を慰めようとしても限界があります。
ですので、日頃から転職の相談に乗ってくれそうな人を探し、進捗報告も兼ねて逐一話ができる状態を作っておくのがベストです。
もし周りに転職の経験がある人がいれば、お願いしてみてください。
その場合、相手の方が年配の方であればあるほど、経験が豊富なため、親身になってくれると思います。
もちろん、その不安を転職エージェントの担当の方に伝えてみてもいいと思います。
彼らは百戦錬磨ですので、同じように苦しんでいる転職者の方の話もたくさん知っているでしょう。
そんな人たちがどんな風にこの苦しさを乗り越えていったのか、ぜひ聞いてみてください。
専門商社(建材)・営業事務に転職して学んだことまとめ
「今の仕事が嫌だから」という理由だけで、転職先を探さない方がいいです。
ただの「逃げ」の転職では絶対に後悔します。
自分は何にチャレンジしたいのか、自分のキャリアプランとして、〇年後にどうなっていたいのか、そういったビジョンを必ず持って転職活動をすることをお勧めします。
世の中に楽な仕事はありません。
ベクトルの向きが違うだけで、それぞれの仕事にそれぞれの大変さがあります。
一番大切なのは、どれだけ大変でも、自分がやりがいをもってその仕事に向き合えるかどうかです。
嫌で嫌で仕方がない仕事は、嫌いな分、その大変さに耐えることができません。
しかし、好きな仕事、やりがいを感じられる仕事、自己実現欲求が叶えられる仕事であれば、どれだけ大変でも、耐えることができると思います。
転職活動は、そんな仕事を探すことが目的です。
「今の仕事よりはましだから」「今の仕事から逃げたいから」だけでは、自分に合った仕事を探すことはできません。
そのことを忘れずに、自分の将来のため、一度しかない自分の人生のために、転職活動をするようにしましょう!