この記事では、主に歯科で未経験から働く際の業務の覚え方のコツについてご紹介します。
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歯科助手で覚えるコツはあります。でも、その前に。
未経験の仕事というものは不安が多く、仕事内容も想像するしかできないため意外とギャップを感じることも多いです。
ましてや、専門的な業務を行う場合は尚更です。
初めのうちは自分が何をやっているのか分からないため、効率的に業務を行う工夫をすることが難しく、時間ばかりかかってしまいがちです。
私は未経験、無資格で歯科医院で働き始めて気がつくと受付業務を任され、保険診療で重要な診療報酬を得るためのレセプト業務も一任するまで仕事を覚えました。
ですが、最初はこのように不安を抱えながら、訳もわからず働いておりました。
専門的な内容の仕事であれば、どんどん覚えていかないと周りについて行けず、お給料にも響きますし、何より一緒に働くスタッフとの関係が悪くなってしまいます。
なので、まずは業務内容と専門知識を早く覚えるのが大切ですが、何も知らない状態から覚えていくにはちょっとしたコツが必要です。
そこで私の仕事を覚える方法として、
- 仕事を覚えるためにも、まずは人間関係を良好にする
- 仕事内容は常にイメージトレーニング!
- ミスは必ず改善策を立てること
- 病院で欠かせないレセプト業務も覚えられる!
- 未経験者でも○○○さえあれば誰でも可能
といったことご紹介いたします。
歯科業界に挑戦する方はもちろんですが、医療機関全般に通じる所があると思いますので、医科や介護の仕事を考えている方も是非参考にしてみてください!
未経験だからこそ!まずは人間関係を良好にする
初めての仕事ですから、その職場にいる先輩方に業務についてやり方などを教わるのが一般的です。
その際に嫌な印象を与えてしまうと、仕事内容を良く教えてもらえず最初からつまづいてしまうことになります。
職場の先輩方と仲良くする1番の方法は「会話」をたくさんすることです。
業務中はなかなか難しいですが、出勤時、お昼休み、退社時などに積極的に会話を行うと、溶け込むのも早くなり、色々な仕事を教えてもらえやすくなります。
といっても、なかなか初めから馴れ馴れしく会話に入るのも憚ると思います。
職場で話されている内容が、自分が知っていることであれば情報を提供してあげるなどして、少しづつ会話に参加すると良いです。
こういったコミュニケーションは、主にお昼休みが勝負です。
スタッフ同士の会話に入れるようになるまでは、話の内容に耳を傾けて時には頷いたり、驚いたり、笑ったりなどのリアクションをとって、会話に参加してください。
職場によっては、スタッフ同士のあまり会話をしていなかったり、お昼休みもバラバラという所もあるでしょう。
そのような場合は、とにかく挨拶!そして、その後に「今日は寒いですね〜」というような、一言を添えるだけでも会話が弾むこともありますので、実践してみてください。
このように仲良くしたい、という姿勢から仕事に対する前向きさを感じ、ただ業務内容を教えてくれるだけでなく、やり方のコツなど細かく教えてもらえることもあります。
また、良好な人間関係を築けていると、分からない時に質問しやすいので、より仕事が覚えやすい環境となります。
些細なことかも知れませんが、未経験や無資格ですと初めにできることは限られています。
できることは全て行わないと専門的な職場では働いていけませんので、まずは先輩方と仲良くなりましょう。
仕事内容は常にイメージトレーニング!
医療機関で働く際に覚えなくてはいけないのが、治療内容と病気に関する知識や、器具の名称や用途についてなど多岐に渡ります。
歯科の場合、無資格の人は大抵「歯科助手」として、歯科医師や歯科衛生士のアシスタント業務を行うことになります。
患者さんのカルテを見て、これから行う治療のための用意をしたり、治療中は円滑に治療ができるように歯科医師をサポートします。
治療中にイレギュラーなことが起こり、治療前に準備したもの以外で必要なものが増えることも頻繁にあり、そのようなときは速やかに用意しなければなりません。
基本的な器具や薬品の名称や用途については、働きながら覚えていくしかありません。
ある程度は、アシスタントに付いているうちに覚えてしまいますが、急遽他の器具や薬品が必要になった場合、歯科医師の指示があってからでは遅いことも多いです。
アシスタントに付いてはいるときは、よく患者さんの治療患部を見て、イレギュラーが起こった際に、その患部のはどのような状態で、何を使用したのかを頭に叩きつけていきます。
そうしていくうちに、患部を見たり治療経過から、もしかしたらこの器具が必要になるかも知れない、という別の選択肢が増えていきます。
その選択肢がは決定しているわけではないので用意は出来ません。
しかし、そうなった場合を想定して、どう動くべきなのか、何と何が必要なのかなどをイメージしながらアシスタントしてみてください。
最初は見当違いで、余計に時間をロスしてしまうこともありますが、次第に状況判断が的確にできるようになりますし、症状に対しての見識を深めることができ、結果として業務全体として覚えるのが早くなります。
歯科医師の中には、用意してほしいものがあっても、指示せず出てくるのを待っているなんていう人もたくさんいますし、その先生によって使用する器具が違うなどもあります。
とにかく医療機関は覚えることだらけなので、ただ暗記をするのではなく治療の流れを覚えて、イメージを常に思い浮かべてトレーニングしていくことで、早く身につくようになりますよ。
ミスは必ず改善策を立てること
ミスを起こさない人間なんていませんから、失敗することは誰にでもあります。
しかし、医療機関の場合はそのミスによって命に関わることもあるので、何回も繰り返すわけにはいきません。
失敗をしてしまったら、まず考えなくてはいけないのが「失敗してしまった理由」です。
その理由が分かれば、次に同じことをせずに行えばミスを回避できる訳なので、そんなに難しいことではありません。
中には技術的に未熟なために失敗することもあるでしょう。
そういった失敗であれば、何度も練習あるのみです。
私も最初は歯の型を取る薬品を1日に何回も練り、仮歯の作製も何個も制作し練習しました。
歯科は技術的な業務も多いため、仕事以外でも練習は必要になりますが、最初のうちだけですので頑張りましょう。
実際に失敗したことは数ほどあり、お恥ずかしい限りですがその中で特に衝撃的なミスは「印象抜歯」といって、歯の型を取ることを印象と言い、その際に歯を抜いてしまうことです。
このミスの原因は抜けそうな歯があったのですが、お口の中をキチンと確認せずに型を取ってしまい、薬品が固まり外すときに歯が引っ張られてしまい抜けてしまいました。
幸い、今にも抜けそうな歯だったため出血もなく、もともと抜歯予定だったので特に問題なかったのですが、もし血液をサラサラにする薬を服用中で出血してしまったら、血が止まらなくなり大問題となったでしょう。
それからは、型を取る前に必ず口の中を確認してから採取したり、抜けそうな歯があれば滑りやすくする薬品を塗るようにして行なっています。
そして、このように予防策を講じたため、同じミスは起こしておりません。
医療機関で働くというのは、命に関わる緊張感も常に持って、過ちは徹底的に改善させましょう。
病院で欠かせないレセプト業務…マスターすれば重宝されます!
私はこのように歯科助手として、治療のアシスタントなどの業務に当たっていましたが、人員が少ないこともあり、受付業務を行うことも多くなっていきました。
保険診療は大抵、国が7割負担し、患者さんが実際に払うのは3割です。
この7割分の治療費を国からもらうためには、“レセプト”を送り診療報酬請求をしなければなりません。
レセプト業務は1ヶ月分のカルテを見直し、保険診療の決まりにのっとった治療をしているかなどをチェックしていくので、病気の知識や治療方法について何も分からなければ務まりません。
冒頭でもお話しましたが、私は未経験で無資格で歯科医院に勤め始めたので、歯科治療について何も知りませんでした。
それでも、レセプトを行えるまで知識を深めることができたのです。
未経験のやる気さえあれば誰でも可能です!
私は決して頭が良いわけでもなく、似たような機関で仕事をした経験もありません。
ただひたすら業務を覚えていった結果、病気や治療についての知識が身についていったのです。
そうなるまでに毎日夜遅くまで勉強したということもなく、今回ご紹介した方法を実践しただけです。
些細なことからでも、身になることはたくさんありますので、分からないことは分からないままにせず、少しづつ覚えていきましょう。